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広報戦略の発想法

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イシューブランディング2

商品自体を売りこむのではなく、(その商品が解決策となる)問題
そのものを世の中に啓発することで、結果として商品の認知度や
売上アップをもたらす手法、「イシューブランディング」。

米国で、この手法で成功した興味深い事例をご紹介します。
大手電池メーカーのケースです。

 

この電池メーカーは家庭用電池のビジネスで大きな課題を抱えていました。
需要が鈍化したのです。何とか家庭における電池需要を活性化させたいと
頭を悩ませていたが、そこが電池という商品の難しいところでした。

 

家庭内での電池の用途はおおかた決まっています。嗜好品でもなく、
感情に訴えることもできず、そもそも大きなシェアを確保していた
同社は競合他社のシェアを奪うという戦略もとれませんでした。
マーケットが安定し、斬新な販促手法もとれず需要は鈍化するという
典型的なケースです。

 

やがて同社はひとつの結論に達しました。これ以上「電池」を家庭に売り
こもうとしても限界だ。電池のスペックなどに、もはや消費者は興味を
持っていない。むしろ、電池の需要に結びつくような「問題」を世の中に
啓発するという発想で、打開できないか――。

 

そして同社が目をつけたのが「家庭用火災報知器」でした。
日本の住宅でも一般化してきた設備ですが、アメリカの家庭では普及率
90%を超えます。

 

しかし、なんとそのうちの2割は単に「電池切れ」のために役に立っていない、
というのです。さらに米国の火災に関する統計は、一般家庭の火災による
死亡事故のうちおよそ8割が、火災報知器の未作動によるものだと指摘
していました。

 

これは啓発に値する、大きな問題です。

 

そしてこの深刻な問題は、極めて単純な行為によって解決される――
定期的に新しい電池を購入し、交換するという習慣です。

 

こうして同社は、電池のプロモーションではなく、「火災報知器の未作動問題」
という知られざる家庭内の問題を世の中に啓発する方向に舵を切りました。

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