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問題が起これば人は解決策を求める!
「アレルギー性皮膚炎の犯人、洗濯機のカビ?」朝日新聞の朝刊に掲載されたこの記事によって、
洗濯機クリーナーの業会は思わぬ特需に湧きました。
業界シェアトップのメーカーでは、この記事が出た直後に、
前年同期比200%もの売上を記録しました。
この出来事は、マーケティング・コミュニケーション、広報戦略の視点で見ると
非常に示唆に富んでいます。
この記事が掲載される前から、洗濯機のカビ洗浄には一定のニーズがあり、
洗濯機クリーナーは数社から発売され、
町のスーパーマーケットの片隅に置かれていました。
洗濯洗剤や台所洗剤よりずっと少なく、目立たない場所に・・・です。
ところが、今回の記事の影響で、洗濯槽クリーナーの売上は
一気に倍増したのです。いったい何が起こったのでしょうか。
アトピーと洗濯機との関連性を伝えた記事は大きな反響を呼んで、
主婦が我先にと買い求めるようになり、需要が急激に高まりました。
慌ててメーカーは増産体制を敷き、小売店は仕入れを増やし、
棚のレイアウトが変えられました。
この間、クリーナーの機能やパッケージには、何の変化もありませんでした。
それでは、急激に変わったのは何でしょうか?
それは、消費者の洗濯槽クリーナーに対する認識です。
この記事によって、消費者は新たな「問題」に気づいてしまったのです。
「洗濯することで子供がアトピーになってしまうかもしれない」
⇒「放っておけない。解決策を見つけないと。どうすればいいのだろう?」
⇒「完全に乾燥させるのは難しいし、洗濯機の分解清掃なんて面倒だし。」
⇒「そういえば洗濯槽を洗うための洗剤があった。一度試してみよう。」
こうして洗濯槽クリーナーは脚光を浴びることになったのです。
商品は何も変わらないのに、消費者意識が変わったことで得られた果実。
こんなことは、そうそう起こることではありません。
洗濯槽クリーナーのメーカーにしても、「神風が吹いたね」、
と片付けてしまうことは簡単です。
しかし、このような消費者の意識変化と商品需要の結びつきの仕組みは、
高度で戦略的なマーケティングコミュニケーションの可能性を示唆します。
商品を売るには、その商品が解決する「問題」を知らしめれば良い。
消費者は、知らなかった目の前の問題に気付かされるか、
ある問題の解決の優先順位が高いものだと認識することで、
消費者は放っておいても解決策を求め始めるのです。
そこであなたの商品の出番です。
あなたは商品を「その問題の解決策」として、
彼らが目を向ける先にそっと置いておけば良いのです。




