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広報戦略の発想法

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問題が起これば人は解決策を求める!

「あなたが売りたい商品の名前も、あなたの会社名もいっさい使わずに、
あなたの商品の売上を伸ばしてみせましょう」と言われたらどうですか?

「そんな手品か魔法みたいなことができるわけがない」と思うかもしれません。

しかし、あなたが素晴らしさを自負するその商品からちょっと目を離して、
商品が貢献できる先は何かをもう一度考えてみましょう。
あなたの商品はどんな問題を解決できるモノなのか。

 

そして、その「問題」はそもそも人々に広く知れ渡っているかを――。

 

2002年の5月。広報戦略。
朝日新聞の朝刊に掲載されたひとつの記事が、大きな反響を生みました。

 

「アレルギー性皮膚炎の犯人、洗濯機のカビ?」と題されたその記事は、
近年増え続けるアレルギー性皮膚炎の原因の一つとして、洗濯機内で
増殖するカビが疑われ始めている、という主旨のものでした。

 

記事では、皮膚科医の依頼で研究機関が調べたところ、洗濯機の中が
大量のカビで汚染されていることが判明したこと、全自動式の場合、
見つかったカビ胞子は洗濯水1ミリリットル中、最多で4000個を
超えていたこと、重度のアトピー患者の家で洗濯機が故障し、
新品にした途端、 症状が大きく改善した例があったこと...などに触れ、
「洗濯すればするほどカビは増殖、きれい好きにとっては思わぬ落とし穴」
と締めくくられていました。

 

毎日こなしている洗濯と、今や10人に1人に発症とも言われるアトピーの
思わぬ関連性。主婦にとっては相当なインパクトであったのは言うまでも
ありません。この朝日新聞の記事がきっかけとなって、この問題は
テレビなどのマスコミや洗濯機メーカーを巻き込んで一気に世の中に広がり
ました。検索エンジンで「洗濯機」と「カビ」で検索するとヒットする
ページは9000件近くにものぼりました!

 

さて、こうして騒ぎがあっという間に広がる中で、思わぬ特需に湧いた
業界があります。さて、どのような業界でしょうか??

 

それはいわゆる「洗濯槽クリーナー」を商品化している業界です。

 

業界シェアトップのメーカーでは、この記事が出た直後に、前年同期比
200%もの売上を記録しました。

カビを防ぐには乾燥や洗浄などいくつかの方法がありますが、

毎日の洗濯で完全に洗濯槽を乾燥させるのは難しいし、
洗濯機を解体して洗浄するのは困難です。最も手っ取り早い方法が、
この洗濯槽クリーナーで定期的に内部を洗浄することだったのです。

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