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広報戦略の発想法

広報戦略TOP > 広報戦略の発想法 > 眠れるストーリーの目を覚ませ


眠れるストーリーの目を覚ませ

ここで重要なことは、あなたに物語そのものを創り出せと言っているわけで
はないということです。

 

小説家や脚本家になれと言っているのではありません。ここを勘違いすると、
ありもしない商品の評判や美談を捏造する結果になります。どんなに人々の
興味と共感を呼ぶようなストーリーでも、それが「やらせ」であっては
逆効果です。

そんなことをするくらいなら、真面目に企業や商品の情報を提供していた
ほうがよいでしょう。要は、あなたの会社の存在意義や、商品・サービスの
素晴らしさを心から分かってもらうために、物語性を持って説明できる
視点がないかどうか、という事です。それに気づくセンスがあるかどうか
です。

 

そしてもうひとつ重要なことは、あなたが認識している以上に、あなたの
まわりには物語、いえ「物語の種」とでも言うべきものが眠っている、
ということです。

 

あなたが試してみるべきは、実体の中に眠る物語の「発掘」です。
あなたの会社や商品、サービス、あるいは店舗、さらにはその開発過程、
営業活動や販売活動、そして顧客まで、ありとあらゆる現実の事象を思い
巡らして、そこに少しでも「物語性」が見出せるポイントはないか、
考えてみることです。

 

いろいろとやってみるべきことはあるはずです。こういった視点を持って、
自社の開発者と話してみる。営業マンと話してみる。物語を探すつもりで、
もう一度じっくりお客さんの話を聞いてみる。意外と発見はあるはずです。

 

NTTグループなどの通信会社にとっては、今も昔も「電話」に代表される
コミュニケーションサービスをあらゆる角度から訴求することが大きな
テーマですが、電話というサービスの基本的な消費者ベネフィット
(便益)は何でしょう。

 

通信手段としての機能はもちろん、ビジネスシーンや緊急時にその価値を
発揮します。しかしもっと本質的な価値があります。
それは、家族や恋人同士などが「大切な人とのつながり」をそれによって
維持できる、ということ。ですからこそ電話というサービスが利用される
シーンには多くの物語が想像できるし、一般消費者向けコミュニケーション
サービスはむしろそうした「物語性」を売ることでその価値を高めてきまし
た。

 

「電話」のように、サービスや商品の背景に物語性が浮かびやすく訴求しや
すいものもあれば、一方でなかなか難しいものもあります。しかし少しでも
そうした発想で考えてみる価値はあるはずです。インスタント食品だったら
それが消費される背景に母と子の日常のストーリーが浮び上がらないか?
ネット関連サービスだったら、利用者がペットを飼い出したそれぞれの事情に
ストーリーがないか?医療用医薬品だったら、患者さんの毎日の生活にストー
リーはないか?必ずあるはずです。

 

私たちはみな感情を持って、人と触れ合いながら生きています。毎日の生活の
視点からみれば、あらゆる企業活動とその産物はその風景の中に組みこまれ、
溶け込んでいるはずです。

 

企業側、提供側から見た視点にこだわらず、広く自然なものの見方で自らの
マーケット=世の中を見てみましょう。あなた自身が「おっ、それは面白い」
「どうしても心に残る」と思える瞬間があれば、有効なストーリーが見つかる
きっかけになるかもしれません。

 

その上で、あらためてそのストーリーがあなたの会社や商品に目を向けさせる
のに役に立ちそうか、冷静に考えてみることです。
あなた自身も、昔から面白い物語や心を打つストーリーには魅了されたはず
です。
影響力を持つコミュニケーション、広報を実現するために、眠れるストーリーの目を
覚ますのです。

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