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事例 伝えたいことをストーリーに託す!
人間は、単なる情報やストレートなメッセージよりも、目の前の物語に心を
惹かれます。この当たり前の大原則は、
「あなたが伝えたいことをどうやってもっと相手に伝えるか」
という課題のひとつの解決策になります。
"あなたの企業は何を伝えたいのでしょうか"
あなたはその商品やサービスについて何を知ってもらいたいのか?
多くの場合、それは受け手にとって単なる情報であったり、
情報発信側のストレートなメッセージでしかないのです。
前章までで述べてきたように、世の中の多くのコミュニケーションは
「言いたいこと」と「聞きたいこと」の間に存在する「大いなるギャップ」に
吸い込まれたり、挫折してしまって成立していない。
受け手にとっては「聞きたいこと」ではない企業や商品の情報を、
どうデリバリー(=届ける)して影響力を持たせるか。
そのギャップを越えるための、ひとつの方法として「物語」を生み出す
という視点があります。
さて、ここであなたの会社や商品を考えたとき、どうすれば物語が生み出せる
のでしょうか?
いきなりそう言われても・・・ウチは平凡そのものの会社で物語になることなど
一切ない・・・。ウチの商品なんて面白いものでもなんでもない。
多くの人はこう考えるでしょう。
しかし本当にそうでしょうか?
米国に、ユニークなNPOがあります。カリフォルニアに本拠地を持つ
「ホームエイドアメリカ」は、1989年に南カリフォルニア建築業協会によって
設立され以来、各地の建設業者や大工さんを巻き込んで、100万人を超えると
言われる全米のホームレスの人々に、簡易シェルターを建設して提供する
ボランティアを行っています。
米国でのホームレス問題、特に一時的に住むところをなくしてしまった人々の
対応は深刻な社会問題です。ホームエイドアメリカはこうした問題に正面から
取り組む存在であるとともに、シェルター建設をとおして建設業界の需要と
雇用の創出役も担っている、実に米国的なNPOです。
しかし米国でも、ホームレスに対する社会の理解は発展途上で、その理解の
促進なしには、ホームエイドアメリカが行うボランティアの意義も理解されず、
シェルター建設も進みません。
つまりこのボランティアの発展には、ホームレス問題に賛同してもらうことが
不可欠なのです。そこでどうするか?
「アメリカにはこんなにたくさんのホームレスがいるのです!」と驚かせるか、
「あなたは彼らを放っておけますか?」と感情に訴えるか、
あるいは「我々のシェルターはこんなに安全で丈夫です」と宣伝するのか?
あなたならどういう戦略を立てますか?
続きは次回の広報戦略の発想法で!




