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事例1-1 育毛剤「ロゲイン」のPR戦略
米国アップジョン社(注:現ファルマシア&アップジョン社)が開発した
「ロゲイン」は、ミノキシジルという有効成分を活用した、画期的な
育毛剤として米国市場に登場しました。
現在日本では「リアップ」としておなじみの商品です。
発売当時、「ロゲイン」は非常に効果の高い育毛剤として大きな話題となり、
メディアもその効果・効能、有効成分や発毛のメカニズムについてこぞって
取り上げました。
ロゲインそのものが「みんなが聞きたい話」だったわけです!
しかし、それもやがて限界を迎えることになります。
今までにない画期的な商品とは言え、所詮は「毛生え薬」です。
ひととおり話題になってしまうと、もう伝えることはありません。
そう「ネタ切れ」です。いえ正確には、販売元であるアップジョン社
にしてみれば、商品が存在する限りは言いたいことは山ほどあるはずで、
ずっとその効果を謳い続けたいのですが・・・
しかし、受け手である消費者や社会にしてみれば、ロゲインに
「聞きたいこと」である賞味期限は切れてしまったのです。もちろん、
「抜け毛問題」が最重要課題である、コアユーザーは自ら情報を取りに
いくので問題はありません。しかし、潜在顧客やその家族・友人などを
含めたターゲットオーディエンスに対しては、どんどん「言いたいこと」と
「聞きたいこと」の溝は深まるばかりです。
そこでアップジョン社は広報戦略を考えました。
どうやって再び人々の気を引けるだろうかと。そしてロゲインが伝えたい
とを伝えられるだろうか。さらにそれはロゲインの需要の拡大に結び
付けられるだろうかと。
そこでアップジョン社がとったのは、
『米国人が潜在的に持つ「多様な民族」への興味を頭髪の問題に結びつける』
という戦略でした。
続きは次回へ。




