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事例 洗濯除菌啓発プログラム4――P&G
P&Gは、冬季にバイ菌の話題が世間に受け入れられるのかどうかという問題と、
バイ菌が残ったといっても、消費者の生活にどの程度の影響を与えるのか、
という点をクリアするために、インターネットを通じて全国の主婦約600名に
「洗濯に関する行動調査」を行いました。
1つ目の冬場の問題をクリアするために、調査項目に1つのキーを盛り込みました。
それが「風呂の残り湯」です。
冬季は夏季にくらべ、洗濯に風呂の残り湯を使う割合が高いのです。
調査結果によれば、洗濯に残り湯を使う人が全体の62%。
そのうち、冬季の方が夏季よりも残り湯を使う頻度が高いと答えた人々が34%も
存在しました。ちなみに、夏季の方が高いと答えたのはわずか5%。
風呂の残り湯にバイ菌が繁殖していることを示せば、冬であっても洗濯物の除菌に
気を配らなければならない理由が生じることになります。
またP&Gは、残り湯と同様に、室内干しも冬場に多く見られる特徴であることも、
明らかにしました。室内干しでは、外に干すのにくらべて温度、湿度ともに
バイ菌の繁殖に適した環境となります。これらの点を明らかにすることで、
冬季に洗濯除菌をトピックにする背景を整備したのです。
もう1つの問題は残存するバイ菌による生活への影響です。
これは洗濯物から手にバイ菌がうつることによる健康被害の「可能性」に
フォーカスします。
洗い立てのタオルや衣服が汚いという意識はほとんどの人にありません。
多くの主婦は洗濯物を干した後に手を洗うこともないし、
場合によっては洗濯物を干しながら食事の用意をすることもあります。
これも、この調査によって明らかになりました。
洗濯物を干した後、手を洗うことはない人は84%、
洗濯をしながら食事の準備をすることがある人も73%にものぼったのです。
「洗濯物にバイ菌が残存する」こと、
そのバイ菌が手に移行することを実証する実験結果。
そして、そこに生活者の行動実態を重ね合わせたときに見えてくる、
冬季に啓発することの意味や健康への影響。
こうした立体的なイシューの組み立てにより、
P&Gはこの問題の情報価値を高めること、広報戦略に見事に成功しているのです。
そしてそれが完成度の高い情報であるからこそ、メディアは視聴者や読者にとって
役に立つ情報と判断し、取り上げます。そしてそこには
「洗濯物のバイ菌問題は、除菌効果のある洗剤を使用することで解決する」
という明快なメッセージが、しっかりと組みこまれているのです。




